大学に入って間もなくある部に入部しました
体育系でもない、応援団でもないのに新入部員は、
学ラン(学服)の着用が義務づけられていました
しばらくして、
下のズボンを茶系の替えズボンで出かけていると
私につられて同じように替えズボンで来るものが現れました
数日後にある先輩に声をかけられて新入部員全員が部室の裏に呼ばれ、
テメーラ! ファッションショーをやってんじゃねーぜ!
先輩は、江戸っ子生まれと聞いていました
叱るのは、べらんめー調でした
色んな事件があり、しごきはご法度の時代でした
表向きはしごきは出来ないので部室の裏で指導がありました
いつも我々を呼び出す先輩は、
部の礼儀作法の教育係を特命で受けていたようです
1学年上の2人の先輩に可愛がっていただきました
時々、愛のビンタもありましたが、何度もごちそうをしていただきました
挨拶の仕方には閉口しました
「押忍」が挨拶の基本だ!
先輩が校舎の陰から姿を出して自分の視界に入ると「押~忍!」だ!
先輩に聞こえる様にしないと挨拶ではない!
気の小さい私です 、声も小さいのは当たり前です
恥ずかしいやら、照れくさいやら、ばかばかしいやら、、、、
あるとき、電車の中で先輩を見かけました
電車の中で「押忍」はないと思い、遠くから会釈で挨拶をしました
そのあとに、また先輩に呼ばれてしまいました
電車の中でもどこでも「押忍」の挨拶は絶対だ!
いやいやそのあとに数回は、「押忍」の挨拶はした覚えがあります
恥ずかしいやら、照れくさいやら、ばかばかしいやら、、、、
気が小さい私です
自分自身はいい体験をしたと今では思っていますが、
そんなことを後輩に強要はできませんでした
2年になって後輩の教育をする立場になりましたが、
どうしても先輩意向に沿うことができず、退部を決意しました
休学をして農業実習で一年間の生活の中で会話は全てオーストラリア語です
朝の挨拶は、グッドモーニング、昼の挨拶はグッダーイ、夜はグッドイブニング、
別れる時は、シーユー ツモローモーニングです
挨拶の後には、必ず相手の名前を呼びます
コミニュケーションの大切さを体験しました
日本人が初めて足を踏み入れた町だと聞いて、少し緊張をしました
反日感情を持った人がまだいると聞かされていました
愛される日本人は、気持ちの良い挨拶をすること、
主張はしっかりすると印象付けました
挨拶の大切さを知ったのは、その時以来です
気持ちのいい挨拶ができる人は、
気持ちの良い人生がおくれる! 間違いない!