恐ろしいごま・半殺しのごま?

かれこれ24年前にゴマビジネスを始めました

金ごま本舗株式会社の設立は18年前の1999年です。
そして設立からさかのぼること12年前(1987年から通算で30年前)に
「半殺しのごま」というネーミングをつけて
業界初のブレンドゴマ(合わせごま)を商品化しました。

もちろん業界でも認知度0%です。
差別化を究めた商品とネーミングで勝負のつもりでした。

コーヒーの業界で一番売れているのは「ブレンドコーヒー」です。

コーヒーのように産地や品種によってゴマにもそれぞれの特徴があります。
焙煎の方法によっても香味が変わります。

それぞれの特徴を活かしてブレンドすると単品よりおいしくなります。
企業はブランド力、胡麻のメーカーはブレンド力がものをいう時代に
なってくると思っていました。

究めれば合わせ技!
ゴマのマイルドブレンドです。
白ごまと金ごまの合わせ胡麻(ブレンドゴマ)をリリースしました。

業界初の商品です。

意外と料理の先生やレストランの支配人にも好評でした。
「売れる予感がする!」とも言われました。

ネーミングは「半殺しのごま」
センセーショナルなネーミングでデビューです。

商品の状態を表現するには最適なネーミングです!
それは料理の世界では通用する言葉です。

でもでも一般の市場では
誰しもがそうは思わなかったようです。

調子に乗って半殺しに加えて「皆殺し」まで商品化しました。

半殺し・皆殺しでは少し過激すぎませんか!?
バイヤーから中身は高く評価しています。
もう少し優しい名前にしてくれると採用します。

正直、「半殺しごま」で私も半殺しの状態です。
皆殺しになるのも時間の問題でした。
残念ながらまったくと言っていいほど販売につながりません。

あっさりと「半殺し・皆殺し」の世界から足を洗うことにしました。

半殺しを改め「合わせごま」、皆殺しを改め「超しっとりすりごま」に
商品名を変えました。

同時に金ごまの専門メーカーに特化することにしました。
金ごまブレンドの合わせ胡麻は金ごまの派生商品として生き残りました。

金ごま本舗は「半殺し・皆殺しのごま」を語らずして金ごま本舗を
理解してもらうことはできません。

それではここで「半殺し・皆殺しのごま」の誕生を
小説風にして紹介します。

答えが分かったのでクイズに応募して退散したい方は、
クイズの応募入口「開け胡麻!」

 

・・・これはフィクション(想像による話)です・・・

   <半殺し・皆殺しの物語>

どんな場面でも引き下がることが嫌いな男の話です。
と言うとかっこいい話ですがこと車に運転に限っての話です。

今でこそ便利なカーナビがりますが、
自分の営業テリートリーの道は隈なく知ることを主義としていました。
(実際には負け欲しみです)

未知の道でも車が通る限り、
突き当たるまでどんどん進む性分です。

とどのつまり
ニッチもサッチも行けない状態になってしまいます。
突き当たって初めてこの道は行き止まりと知るのです。

普通の人はヤバい道と感じて数メートル走ると立ち止まり、
すぐにバックで引き下がります。

バックギヤを知らないのでなく、なぜか使いたくない男です。

今なお突き進む癖はなおっていません。

週末や休日にはよくドライブに出かけます。
延々とバックをしながら引き返すときがよ~くあります。
助手席にいるおっ家内が呆れかえって
「学習能力がない」「死んでもこの性分は治らない!」
と言われた回数は半端の数ではありません。

世間ではこんな人を性懲りのないない男と呼ぶそうです。

ある時、山を越えれば直線的に目的地に近いと考え、
奥深い山道のルートを選択しました。

車が一台通るかどうかの狭い山道です。
急な登坂でUターンできそうな箇所はありません。
後戻りできずにひたすら前に進むしかありません。

昼でも木々に覆われてヘッドランプが必要な道でした。

やっと頂上近くで複数台の車を停めることが
できそうな広場にたどり着きました。

その片隅に手打ちそば「天国と地獄」の古びた看板があり
その下に<宿泊も可>とあります。

いつからこんなところで店をやっているのか?
こんな場所でお客が来ることがあるのかと疑問だらけです。

ユーターンして帰ろうとした車の前に立ちふさがったのが、
ひげもじゃの仙人のようなやせこけた男と
恐ろしくこの世の人とは思えないほど青白い肌をした
魅惑的な美人です。

夫婦にしてはアンバランスな雰囲気です。
今はやりの表現をすると「不適切な関係」といった感じの取り合わせです。

いらっしゃいませ!
ようこそ天国と地獄へ!

何日も食事をとっていないようなか細い声です。

お客さん、
今からこの道は先に進むのも後へ引き返すのも危険です。

突然、ヒューと冷たい風が吹いてきました。
その風には白いものが混ざっています。

これから前に進んでも道は険しくなるばかり、
引き返しても日は暮れてしまいます。
この様子では雪が積もってくるのは間違いありません。

この道は一歩間違えると100メートル以上ある谷底です。
天国と地獄との別れの道です。

悪いことは言わん!

美味しい手打ちそばを食べて休んで行きなさい!

夫婦そろって言います。
久々の客を逃がすわけにはいかない!
そんな空気が感じられます。

もう選択の余地はありません。

一宿一飯の世話なることにしました。

お客さん、
ここには隠れ湯があります。
適温で涌いてくる温泉ですからかけ流しです。

これが「地獄と天国」といわれる天国の由縁かな、、、

それでは地獄とは????????

お客さん、
先にお風呂に入ってください。
その間に蕎麦を手打ちするからゆっくり入ってください。

いわゆる民泊です。
狭い家です。

風呂に入っていても夫婦の会話がまる聞こえです。

今日のお客さんは、「半殺しにしようか」「皆殺しにしようか」、、、

ヒーーーーーーーーーーーーーーーーー!

出たー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!

あの夫婦の顔はどんなお化けに変身しているのか?

温泉が すーーーーと冷めてきました。

これから地獄絵巻の始まりか!

半殺しも皆殺しもイヤだーーーーーーーーーーーーーー

ここは逃げるが勝!

慌てて服を持って逃げようとした時です。

あら、しっかりと体を拭いてください。
今夜は冷えますから、、、、、、

この美人女将は狐か狸の化け物か?

丁度今、夕食の準備ができたところです。

今さら逃げることができません。

そこに仙人が現れて、
お客さん、半殺しと皆殺しのどちらが好みかの?

恐るおそる聞いてみました。

それって私の食べ方ですか?

それならいっそのこと皆殺しでお願いします!

お客さん、お客さんちょっと誤解していませんか!?

天国と地獄ではおいしい蕎麦を食べてもらうために
薬味にこだわっています。
“おいしい蕎麦”と“おいしい出汁”と“おいしい薬味”
の三味一体のおいしさを追究してきました。

薬味には胡麻を選びました。
ごまには良質のたんぱく質と良質のごま油とバランスのとれた
ビタミンやミネラルが含まれて蕎麦との相性は抜群です。

さらに食べる時に薬味のごまのすり加減で
楽しみ方が大いに変わるのです。

半殺しは粒を残すぐらいでのすり加減、
皆殺しは粒を残さないで油がにじみ出るほどよくすったごま。

よかったら半殺しと皆殺しの両方を試してください。

こんな話を聞いてそーと胸をなでおろしました。
その蕎麦の味より薬味のごまのおいしさに感動をしました。

目から胡麻です。たかがごま、されどゴマでした。

翌朝、それほど雪は降らず
来た道を引き返す方が安全とわかり、
素直に引き返すことにしました。

車の安全を確保しながら、
ごまについての想いを馳せながら帰ってきました。

早速、すり鉢の研究とごまについての勉強を始めたのは
言うまでもありません。

究めれば金ごま、
極めれば“いりごま名人”
極めれば“すりごま名人”

とことんとことん金ごまの道を歩むことになりました。

≪一冠の終わり≫

最後まで読んでいただきありがとうございます。

忘れないでクイズにご応募くだい。

クイズの応募入口「開け胡麻!」

<参考話題>

本当の昔話
https://www.google.co.jp/?gws_rd=ssl#q=%E5%8D%8A%E6%AE%BA%E3%81%97