表の裏には裏の話がある

昨日のブログを読んで「大漁」 
の詩を送ってもらいました

金子 みすゞ詩集より

朝焼け小焼けだ
大漁だ

大羽鰮(いわし)の
大漁だ

浜は祭りのようだけど

海の底では何万の
鰮(いわし)のとむらい
するだろう

これからの数日が、1年で一番嫌いな日々です
何もしないで今年が終る、何もできないで今年も終わる
こんな人生がいや! と思っていても時間が過ぎて
年が変われば、
新たな気持ちで始めるいい加減さに自己嫌悪です

『金子みすゞ全集』より

<去年>

お舟、みたみた、
お正月、元旦、
旗も立てずに黒い帆あげて、
ここの港を出てゆく舟を。

 お舟、あの舟、
乗ってるものは、
きょうの初日に追い立てられた、
ふるい去年か、去年か、そうか。

 お舟、ゆくゆく、
あのゆく先に、
去年のあがる港があるか、
去年を待って、たあれか居るか。

 去年、みたみた、
お正月、元旦、
黒い帆かけたお舟に乗って、
西へ西へと逃げてく影を。

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